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Pan Records

戦前ブルース音源研究所

Pre War Blues Laboratories

【山本 俊 所長 ブレイクルームでの演奏と検証】


2011年7月15日 研究所にとって歴史的な出来事が実現致しました。

研究所所長 山本俊 と 菊地明 の両名が 初めて会う事になったのです。  


山本所長は岡山県より 旅の移動にわざわざグレイハンドバスさながら夜行バスを選んでやって来ました。

黒いハットにTシャツ、ディバック一つにマンドリンを下げて。。。

研究所本拠地である、千葉県市原市 ブレイクルームへ滞在し検証資料や積る話で時は過ぎてゆきます。

ヴィンテージギターの検証を実際に手にとって確認し、SP盤の音を確認し、当時の資料の多くも確認・・・

団欒の時間は、あっという間に過ぎて行くのです・・。

2日目、、、滞在時間 タイムリミット数時間。。。。   

aki : 「マイクの音出してみましょうか?」 

shunn : 「お いいですね」

いよいよ ヴィンテージ録音の音の検証の始まりである。

1920~30年のカーボンマイクは、ファンタムを必要とするのでアンプを持ってくるのが面倒だった為に、

クリスタルマイクをSWRで出力する事にします。

SWRは、ご存じの通りクリアーな音を表現します、アコースティックの音を表現する為のアンプです。

クリスタルマイクは1930年に入り多く採用されておりました。 良く見るSpring carbon Miccrophone は、

1920年代に多く使用されておりました。

その後は、クリスタルマイク、リボンマイク、ダイナミックマイクなどが採用され、

商品化されていったのでしょう。



 【マイクで集音しアンプから出力した音を検証】

いよいよ 2名の音出しが始まりました。 

 本来ミュージシャンが集まったら直ちに演奏をするところですが さすが研究所です、

話ばかりの2日間。

aki : 「shunnさん まずは ドブロ連中の音を出してみましょう」

Dobro Brass Body シングルコーン、National Wood Bodyシングルコーン、
ジャーマンシルバー・トライコーン、National Steel Body シングルコーン、

ギターのボディにマイクを近付けて アンプから出力させてみます。

トライコーンの音を試している時です、

shunnさんはアンプのスピーカーに耳を寄せてマイクからの音を聴こうとします。

 スライドの音です。

shunn : 「akiさん もっとビブラートですよ、ボブはもっと掛けてます」

aki : 「え こんなくらい?」

shunn : 「もっとですよ

なんとも熱い マニアックなやりとりです(笑)

aki : 「じゃ このマイクの音を録音してみましょうか?」

shunn : 「お 良いですね~」

という事で 2人の演奏が始まったのです。

 初めて 会ったのでお互いどの程度の演奏をするのか判りませんし、

なんと言ってもこの2名 偉そうな事ばかり言っていながら 

この数年間 楽器をまともに練習した事がない。

shunn :「私 この2~3年は、マンドリンの1弦を

 ビ~ンと弾くだけで、演奏した事が無いんですよ」

aki : 「全く 同じです、この2~3年 ギターの1弦をビ~ンと弾いては、

PCの音程を数セント可変し聴きとるみたいな ハハハ」 
 
リハビリが必要な2名です。



 【ヴィンテージマイクの音の検証】


実際に録音した音を検証するのに、マイクに向かって 「あ あ 本日は晴天なり」 
なんていう声を、マイクを変えて検証するのか?


いや、実際に楽器を演奏してその音質が大きく変化するかどうか?
を確かめる事をしてみたいです。


マイクの位置から shunn所長のマンドリンは1・5m 約0度~マイナス20度の辺り、
Aki のギターとボーカルは約1m 程度 マイクに対して 90度の位置。

マイクにアンプは通してません マイクが拾ったままの音質をチェックします。
 
但し、ギターはAki のスクロールギターの為 ギターからラインでSWRアンプ出力した音と、
生の歌声とマンドリンの音を、クリスタルマイク一本でMDに収録してます。

aki : 「せっかくですから 一曲録りましょうよ」

shunn:「いいですよ」

という事で、Kind Hearted Woman Take-1

聴いてみると・・・MDの録音レベルが低過ぎて ボツテイクになりました。


Take-2  今度は音量も確保出来ましたが 譜面もなし いきなり一発ですから
 そっくりな演奏を意識し過ぎでギターも唄も失敗 タイムオーバー。 ボツ!

Take-3  今度は、いつものAki の演奏と唄、タイミング に、shunn所長のブルースマンドリンも触発され・・・ 。

いつの間にか 演奏に喜びを感じている両名・・・

aki : 「shunnさん 失敗です、4分です (笑)」

shunn : 「なんと 4分・・・」





【実際の2人の演奏】
 
歌声のとても小さい音も充分に集音してますし、逆に大きな楽器の音もしっかり集音してます。
マイクまでの距離は 1mあるんです。   

これが1920~30年代のマイクの性能です。
口元にマイクを持ってくる必要はありません、充分に集音します。



 

 
【CDやLPとの音質比較】 

私達が聴いているCDの様なこもった音にはなりませんでした。

楽器屋の誰かが雑誌などで言っていた様なマイクの特徴による音質はここには無いでしょう。

その戦前録音の音質への評論は、まずは ハヤマワシ 再生による音質変化が一つ上げて良いでしょう。

そして、もうひとつはSP盤からLPへ 
ノイズカットを目的とした高音周波数の大幅カットです。

もうひとつは、録音時にギター(楽器)の音を個別に集音しアンプを介し
モニタースピーカーから出力させた時点での音質変化を
集音している可能性が高いと思います。


何故なら、当時のSP盤の楽曲の中には歌声は生生しい音質であるが、
ギターの音がアンプを通した様なアコースティックらしからぬ
音質に変化している場合が多いからです。


そもそも、音量差の大きい楽器同志(ピアノとギターなど)のセッションの場合は、
大きな音を出す演奏者には小さい音の楽器の音は
聴きとり難い事が想像に容易です。


しかし、演奏者同志が互いの音を聴き感じているグルーブ感があります、
それには小さい音量の楽器の音量を上げる事が必要です。
 
今回の録音検証は、同じようにギターだけをアンプから出力させて、
全体を中央に置いた一つのマイクで収録しております。

この検証により、「ギターは一度アンプを介しモニタースピーカーから出力し音量の調節をし、
さらに全体をマイクで収録する」という手法も一つの方法として
あった事が判ります。

 


 【実際の機材はどんなものだったのか】


これは私達が戦前の音から感じた 想像の 検証であり、 より専門的な音質の検証は必要であると思います。

 fig-1
fig-1は グラフトン録音の準備中もしくは実践で使用されたかも知れないという
 パラボリック・マイクにアンプ、ラウドスピーカーです。

演奏の音量バランスは、それ以前のアコースティック録音の時期とは大きく
方法はことなっております。

アコースティック録音ではそれぞれの楽器音量の差を、
集音ラッパからの距離でバランスをとるという方法もありました。

  fig-2

今回の音は、とてもクリアーな音質で録音されてます。

ブレイクルームには1920年代RCAやWestern等の
カーボンマイクやクリスタルマイクの他に単一指向性のダイナミックマイクShure-SM58、57を始め、
RODE-NT3などの現行のマイクとの音質比較も充分に可能です。

確かにマイクロフォンの音質には特徴があり違いがありますが、
私達が聴いている1920~30年のギターの音質と実際の
その年代のギターの音質誤差ほどの差はマイクでは出ません。

fig-1の様なカーボンパラボリックマイクで当時のスピーカーで出力した音が
どの程度音質を変えるのでしょうか?

1920年代に完全なエレクトリックサウンドを感じる事が出来る
セッションがいくつも御座います。

これは、モニタースピーカーを使用してセッションを行っていた証拠になりましょうか、
そのモニタースピーカーまでの間に
アコースティックな音質は、大きく変化している場合があるという事ではないか?
と想像してます。
 



 
【録音速度と再生速度の非同期】

次に ブレイクの曲や古い曲を演奏してみました。

録音を72rpmと想定した時に、78rpmで再生するとどのように聴こえるのか?をアップしてみます。
前半が ハヤマワシ です、後半は実際の2人の演奏です。

これはブレイクの You Gonna Quit Me Blues という曲です。

Take-1、Take-2と 録音をして見ましたが途中で室内に嫁さんが乱入した為に
Take-1はボツ、Take-2の演奏です。

演奏はTake-1の方が、曲の展開やコード進行の打ち合わせもなく緊張感があり素晴らしいかったのですが・・・ 
この様にして、録音は行われていたのかも知れません。

*一昨年 発見されたアイリーン・スクラッグスとブラインド・ブレイクの
マリッジマン・ブルースは、Take-2とTake-3。

Take-2では、アイリーンの唄に合わせて、ハミングを入れるブレイクは
Take-3では歌詞を覚えてハモって唄っておりました。 
 
この日限りの セッションは僅か30分程度でしたが、
この一発録りの経験は演奏者やエンジニアの立場が感じられる経験となりました。

おそらく暫く一緒に演奏をしたら、良いアルバムが出来そうな2人だと思うのですが・・・
どうでしょうかねぇ?

    グループ名は 「Cap' AB & C」 としておきましょう。  










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